間取りの自由度が高く、建築費用は安く抑えられ、いざというときの耐震性や耐火性も高い住宅はないかとお探しですか。
すべてを叶える夢のような住宅はありませんが、さまざまな特徴のある住宅のなかで日本の気候との相性が良い木造住宅の寿命や、メリット・デメリットを解説します。
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弊社へのお問い合わせはこちら木造住宅における耐用年数の3つの種類とは?
木で造られた住宅は耐久性が低いと言われる世の中ですが、現在の日本では木造住宅をどのように評価する基準が整備されているのでしょうか。
木造住宅の耐用年数とは?
一般的な材料や建築方法で建てられた住宅で人が安全に暮らせるか、建物としての価値をどれだけの期間維持することができるかを示した客観的数値を、耐用年数と呼びます。
耐用年数は定義の異なる基準によって分けられており、法定、経済的、物理的の3つの年数がそれぞれ定められています。
法定耐用年数とは、住宅そのものの寿命とは違う視点から定められたもので、法律によって定められ、課税の計算や住宅ローン審査などに用いられる数値です。
法律によって定めた年数で減価償却をおこない、課税の公平性を保つことを目的としているため、住宅の損耗は問われません。
経済的耐用年数とは、住宅そのものの物理的な価値と機能的な価値を含め、市場での売買が期待できる年数を指します。
立地や間取り、外観やそれまでのメンテナンス状況なども考慮され、市場で価値があるかどうかが主な判断基準です。
物理的耐用年数とは、住宅そのものの耐久性を示す数値で、建材の物理的な劣化、また工学的判断に基づいて決定される年数のことを指します。
ただし、物理・化学的な要因やメンテナンス状況によっても住宅の劣化度合いは変化するため、あくまでも目安でしかありません。
もっとも古い木造建築の寿命
一般的に日本で建築される木造住宅の耐用年数は20〜30年ほどと言われていますが、日本のもっとも古い木造建築には、100年以上も昔に建てられた寺社仏閣があります。
これらの建築物を見る限りでは、木造といっても適切なメンテナンスをおこなえば、長期的に形を維持し、安全に住まいとして利用することが可能と言えるでしょう。
では、どうして木造住宅の耐用年数が20〜30年と言われているのか、その理由は住宅設備の寿命やリフォームによる改築をおこなったデータがもとになっているからです。
キッチンなどの水回りの設備は20年ほどで交換時期となり、それにあわせて壁紙や床板などの張り替えもおこなわれています。
また、子どもが独立するなどして世帯人数が減少することにより、リフォームや家の取り壊しをする年数とも合致することが寿命と言われる要因の1つです。
実際に木造住宅が安全に暮らせる年数とは、傷みや劣化した部分を放置せず、定期的なメンテナンスをおこなえば、80年以上は維持できると考えられています。
木造住宅が与えてくれる3つのメリットとは?
住まいにはさまざまな条件を求めますが、誰もが重視するのは長く安定して快適な暮らしができる住宅であることではないでしょうか。
財布に優しいメリット!建築費用を安く抑える!
長い人生のなかでも、家を建てたり購入したりする住まいへの費用は、人生でも数えるほどしか出すことがありません。
そんな高額になりやすい住宅の建築費用を、木造住宅はほかの建材に比べて安く入手でき、建築にかかるコストを全体的に引き下げることが可能です。
国土交通省が出した2020年の建築着工統計調査によれば、建築費用の坪単価が鉄骨造は約90万円なのに対し、木造住宅は約57万円と大きな差が出ています。
使用する木材の種類やサイズなどによって料金は変動しますが、予算を抑えて家を建てたい場合には、木造住宅は見逃せないでしょう。
実は火災に強いメリットがある?木造の耐火性は高い!
木造と言えば、燃え広がりやすく火に弱い特徴を持つイメージが強いのですが、建築で使用する木材は熱伝導率が低く、燃えるのに時間がかかります。
燃えやすいようによく乾かした薪でも、マッチやライターだけでは火を付けることはできず、新聞紙や松ぼっくりなどで火種を作らなければなりません。
住宅の建材で使用する木材はそれよりも燃えにくい加工が施されているため、万が一火災が起きた場合でも燃え広がりにくいと言えます。
耐震構造を確保するために気密性が高くなる!
3つ目のメリットは、木造住宅ではなかなかイメージが結び付かないかもしれませんが、断熱性や気密性に優れた快適な住まいを造りやすいことです。
現在の耐震基準を木造住宅で満たすには、鉄筋コンクリート造よりも柱や壁を増やすほかないのですが、そのお陰で気密性の高い住宅となります。
開放的な大きな窓や扉を多数取り付けるのは難しくなりますが、代わりに夏の暑さや冬の寒い外気を家に取り込みにくくなるでしょう。
また、木材はコンクリートに比べて表面に微細なデコボコがあり、それが熱伝導を下げる要因となっています。
そのため、熱が伝わりにくく、断熱性が高いので、1年を通して快適な居住空間を維持しやすいとも言えるでしょう。
木造住宅が抱えるデメリットとは?
建築費用が抑えやすいメリットはありますが、デメリットに目を向けると、人によっては大きな問題となる点があるかもしれません。
品質へのデメリットとは?施工者の技量に左右されやすい
木造住宅は昔からよくある建築方法の1つですが、その品質は施工する担当者の技量に左右されるデメリットを抱えています。
建築現場では加工された木材を組み立てますが、現場で微調整をおこなうことも少なくないため、担当者が習得している技術が仕上がりに影響を与えるでしょう。
現場での技術的なデメリットだけでなく、建材となる木材を適切に保管するハウスメーカー側の体制が杜撰な場合も、品質に差が現れる要因となります。
建築を依頼する施主側から判断するのは難しいですが、営業担当者や会社全体の対応に不安を抱くような場合には、再考したほうが良いかもしれません。
防音性のデメリットとは?内外の音がとおりやすい
気密性や断熱性はあるものの、木造住宅は音を遮る効果は低いため、室内の音が外に、外の音が室内に漏れ聞こえてしまうのは避けられません。
安全な暮らしには一定の防音性は必要ですが、防音性を高めたいならば、木造住宅の場合は壁や床を二重構造にするなどの対策を考える必要があるでしょう。
また、壁や床の内側に防音性のマットを敷き詰めるなどした個人的な対策も効果があるので、防音性の低さが気になる場合は別途対応が求められます。
暖かい時期は注意!虫被害に遭いやすいデメリット!
高温多湿な日本特有というデメリットではありませんが、木造住宅は構造体の内側にまで虫が侵入する被害に遭う可能性があります。
天然の木材を使用している場合には、そこを狙ってシロアリが外部から侵入してくるケースもあるため、虫対策は必須です。
建材に防蟻処理を施したり、定期的に虫除け効果のある薬を散布したりするなどの対策をしておくと、ある程度の被害を回避できるでしょう。
ただし、どの対策も絶対ではないので、虫被害が起きていないか定期的に確認することも大切な対策の1つです。
まとめ
1つの欠点もない住宅など存在しないため、メリット・デメリットをよく比べて、ご自身にとっての理想の住まいとは何かを具体的にイメージすることが大切です。
安心して長く暮らせる住まいを探すために、不動産会社に質問や相談をして理想の住まいを考えてみてはいかがでしょうか。
株式会社LIFE HOME スタッフブログ編集部
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