日本は自然災害の多い国で、さらに近年は勢力の強い台風が多く発生し、毎年のように被害が報告されています。
そして自分の家が台風被害を受け、その後どのような処置をすれば良いのか悩んでいる方も少なくはないはずです。
そこで今回は、そういった方に向けて、風被害を受けた家に対する支援と、売却時のリスクやコツについて解説します。
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台風被害を受けた家は売却できるのか?受けられる公的支援
近年の台風は大型で強いと表現されるように、規模が大きく風も強いのが特徴で、大雨を伴うケースも珍しくはないため、ときには大きな被害をもたらすわけです。
風による被害としては、屋根の瓦が飛んだり、窓ガラスが割れたりといったものがあり、それにより内装や家電・家具などに損傷をきたすといったものがあります。
また風の強さによっては、自宅の周辺や庭にある木々が倒れたり、さらにひどい場合には、近隣の建物自体が倒壊しそれらの連鎖被害が発生するケースもあるわけです。
大雨を原因とする被害で代表的なものが浸水で、床上浸水の場合は普段の生活を取り戻すのが難しくなり、たとえ床下浸水であっても、基礎部分が腐食する恐れもあります。
こういった浸水は川や水路の水位があがると起こりやすいですが、市街地であっても排水の能力を超える雨が降れば充分起こり得るものなのです。
またそれ以外にも土砂災害の危険性もあり、このケースでは建物の半壊や全壊といった問題だけでなく、その住人の生命にまで危険が及ぶものとなります。
このように台風などによって大きな被害が出た家には、公的支援や保険金での補償の対象となるため、被害のすべてとは言えませんが、その一部は填補してもらえるわけです。
ではその公的支援についてですが、主なものとしては被災者生活再建支援金・応急処理の支援・被災者向けの特別融資などがあります。
ただこれらの公的支援を受けるためには、ほとんどの場合罹災証明書が必要となり、これは実際に災害被害に遭った、その被害の程度について各自治体が証明するものです。
その罹災証明書の取得によって受けられる公的支援として、まず被災者生活再建支援金があり、これは被災者の生活再建支援のための制度です。
この支援金は台風被害などで自宅が全壊か半壊となった場合に受け取れるもので、被害の程度による基礎支援金と再建方法による加算支援金があります。
次の公的支援としては住宅の応急処理で、これは災害救助法による支援制度で、そのままでは住めないけれど、応急的な処理をすればとりあえず住める家が対象となります。
この支援を利用するには、年収の上限設定や仮設住宅を利用しないなどさまざまな条件があり、罹災証明書があるからといって必ず受けられるものではありません。
特別融資は被災者に対して、主にその地元の金融機関が取り扱う融資を言い、返済の据置期間の設定や金利の引き下げがありますが、各金融機関で異なるため確認が必要です。
また保険金の関しては損害保険の補償を受けられる場合があり、被害の種類や程度によって火災保険しか加入していなくても補償してもらえるものもあります。
ほかにもある意味では公的な支援とも取れるもので税の減免があり、納税の期限延長や猶予・所得税の軽減が受けられますが、詳細は税務署などで確認してください。
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台風被害を受けた家を売却するときのリスク
台風被害に遭った家を売却する際のリスクとして、まず挙げられるのは売却価格が安くなるといった点で、買主が修理をするためその費用を差し引いた価格設定となるわけです。
逆に売主が修理して、その後売却するといったケースもありますが、どちらにせよ売却価格は相場よりも低くなり、その修理費に見合った利益が見込めるとは限りません。
次のリスクは、損害賠償請求を受ける恐れがあるといったもので、これは契約不適合責任に問われた際に発生し、ここには代金の減額や契約解除などの請求も含まれます。
つまりこの契約不適合責任とは、売買契約の内容と実際の物件の状態が異なるときに、買主から売主へ対して先述の請求ができる権利を言うのです。
一般的に契約不適合責任に問われる具体例としては、シロアリの被害や建物の傾き、耐震基準や建ぺい率、また土壌汚染などが挙げられます。
台風が原因でこの契約不適合責任となるものとしては、雨漏りや浸水被害、基礎の腐食などがあり、これらの瑕疵は買主に対してすべて伝えなければいけません。
もし台風被害に遭った家である旨を買主に伝えずに売り、その後雨漏りや浸水個所の発見などがあった場合、損害賠償請求の恐れがあります。
ほかのリスクとしては、買主が現れるまでに時間がかかる点で、一般的な家屋に比べ条件面で劣るため、あえてその物件を求める方は現れにくいのです。
時間がかかるといった点では、家を修理または解体してから売る場合もそれに当たるわけで、時間がかかるほど維持費もかさんでしまいます。
そのうえ修理費や解体費用は通常売主の負担で、被害の程度によっては100万円以上の金額となるケースもあり、維持費や税金などを合わせると大きな重荷となります。
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台風被害に遭った家をスムーズに売却するコツ
台風によって被災した家は売りにくいものですが、それでもあるコツを知っておけば、何も知らないよりは比較的スムーズに売却できるわけです。
ではそのコツですが、まずそこに住めないからといって被災したままの状態で放置しないといったもので、これは必ず守るべきポイントと言えます。
人が住まない家は劣化する速度も速くなりますが、それが被災した家であればなおさらで、その損傷の程度はひどくなっていく一方なのです。
損傷個所の具合が悪くなっていけば、台風や強風、大雨のたびにその損傷具合や劣化が進み、最悪の場合、倒壊して近隣に被害をもたらす恐れもあります。
また空き家のままにしておくと特定空家に指定され、固定資産税の優遇措置が受けられなくなったり、強制撤去となりその費用を請求されたりするため注意が必要です。
次のコツとしては被災した事実を買主に対して包み隠さず告知するといった点で、これを怠るとこちらも先述のとおり損害賠償の請求を受ける恐れが出てくるのです。
買主が取引において買うか買わないかの判断をする際に、その判断に影響を及ぼす事実に関しては説明が必要で、これを告知義務と言い、宅地建物取引業法に定められています。
この告知義務により台風被害に遭った事実を買主に伝えるわけですが、なかには被災による大きな損傷が見られない物件もあるわけです。
そのため売主としては告知はするけれど、修理なしでの売却となっていくわけですが、逆に買主としては損傷が見られなくても不安は残るものです。
そこでおすすめなのがホームインスペクションで、これは住宅診断とも呼ばれ、ホームインスペクターの資格試験に合格した住宅診断士が対象の住宅を診断するものを言います。
診断内容としては屋根や外壁、室内はもちろん、屋根裏や床下など見えにくい部分においてもその劣化状態を目視によって診断するものです。
このホームインスペクションは購入する側が希望するのが一般的ですが、台風被害に遭った家では、売主が実施しておけば買主に対しての安心材料となります。
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まとめ
台風被害を受けた家は、公的支援や保険による補填が受けられるケースがありますが、残念ながら全額が支給されるわけではありません。
そして最終的に売却といった決断となった場合でも、少なからずリスクは存在するわけです。
ただ売却を進めるにあたってのコツもあるため、リスクも合わせて知っておいて損はないでしょう。
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株式会社LIFE HOME スタッフブログ編集部
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